- 作者: ポールクルーグマン,Paul Krugman,山形浩生
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 2009/04/08
- メディア: 文庫
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この論文の冒頭で、名目金利iと価格Pの関係を表す曲線1+i=(1/D)(C*/C)/(P*/P)を導出しているが、経済学初心者にはわかりにくい。ただ、「飯田のミクロ」を読んだ後に改めて眺めてみると、どうやら、当期の消費Cと次期の消費予想C*という、異時点間の選択に関する効用関数を最適化する(マクロな)行動の結果として、そのような曲線が得られるようだ。「飯田のミクロ」では、経済学の標準的な議論は、制約条件付きの最適化であると説明している。クルーグマンもまったく同じことをやっているようだ。この場合、効用関数UはU=ln(C)+D ln(C*)である(0