- 作者: ロバートシルヴァーバーグ,Rovert Silverberg,小尾芙佐
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2000/09
- メディア: 文庫
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「世界がどういうふうに働いているのか、それを知るのも大事なことなんだ!どうあるべきかなんて自分の勝手な思いとは関係ない。客観性とは、宇宙が自分を中心にはまわっていないと知ることなんだ」(p344)
この言葉は、自分が科学を志した理由のひとつでもある。この感覚を感じる瞬間こそ、科学をやっていてよかった、あるいはつらいなあと思うときのひとつである。ついこの間も、思い込みだけで解析して、大変な目にあってしまった。。。
「現実の世界では、個人たるもの、やがてはちゃんと成長して、他者と交渉することを学ばなくちゃならない。文化の一部にならなくちゃいけない。チームを作り、パートナーシップを育てなくちゃならない。イフニ、そういうことを学んでこそ、よい結婚ができるんじゃないか。ハードワークをたくさんこなして、妥協をたくさん重ねるのは、ひとりでは想像もできない、よりよいもの、より複雑なものへいたるためなんだ」(p356)
今となっては、なぜそこで「結婚」?!という感じもするが、若いイルカの発言としてはまあ無理もないだろう。ともあれ、「このハードワーク、この妥協はいったい何のためだ?」、と現実で感じるときに思い出す言葉である。でも、本当にそのためのハードワークや妥協ならいいんだけどね。